• 眞蔵修平

20.1.18 第2回Elephant Eggsレッスン報告

前回のレッスンがうまくいった反面、今回のレッスンは想定外のことが重なり、私やみゆ先生にとっては、課題が残るレッスンとなりました。


こちらのブログでは、うまくいったレッスンのみに焦点を当てるのではなく、残った課題に対しても検証を行い、今後の改善点について明確にしていこうと思います。


当初予定していた、今回のレッスンのゴールは3つです。


①子ども達に安心安全の場であることを知ってもらう。

②「ひとりぼっちの晩餐会」を全員が歌えるようになる。

③ボックスステップが全員できるようになる。


まず、前提として、今回は体験レッスンで参加した子が2人(年長、1年生)いて、かなり緊張している様子でした。


また、前回休んでいた年長さんは、体験レッスンには参加したもの、本レッスンへの参加は今回が初めてです。


①に関しては、前回同様、互いの価値観の違いを理解するワークの後、自己尊重の話をし、話の聞き方のワークをする予定でした。





ところが、トラブルは話の聞き方のワークのときに起こりました。





前回同様、2人ペアになるように促したところ、前回休んでいた年長さんが、泣いてしまったのです。


最初はやってるうちに馴染むかなぁと思っていたのですが、泣き止まず、レッスンにも参加しようとしなかったので、「いいよいいよ、そこで見てな。参加したくなったら、すればいいからね。」と声をかけ、横に座ってコミュニケーションを取ろうとしたのですが、どうも男の私には心を開いてくれてないようで、どうしたいのかを聞いても答えてくれませんでした。


ペアになろうとしてくれた女の子は、ショックを受けてしまった様子。体験の2人は、まだ緊張しています。


それを見たみゆ先生も、どんどん焦ってしまって、負のスパイラルに入っていきました。


みゆ先生に声をかけ、「こういう時は、一回レッスンそのものを切り替えた方がいい」と、一度休憩を挟むことに。


で、その間、泣いてる女の子の気持ちを考えてみました。


「体験レッスンのときは活き活きしてくれてたんだよなぁ。今回と体験レッスンの違いはなんだろう。。。」


そのとき、ピーンときました。








あぁ、この子は歌いたいんだ。









思えば、体験レッスンのときは、歌とダンスを中心に、レッスンを組み立てていました。コミュニケーションやお芝居の練習はほとんどしていません。歌って踊れると思ってレッスンに来たのに、いきなり知らない人とコミュニケーションの練習をやらされるのは嫌だよねぇ。。。


よく考えれば、大人でも初対面の人とペアでワークをやるのは、抵抗があります。人見知りする人なら尚更でしょう。前回のレッスンがうまくいったのは、たまたま人懐っこい子が集まっていて、私もみゆ先生もそれに甘えていたんだと反省しました。ペアやグループのワークは、歌やダンスで関係性を構築してからのほうが無難なようです。


もちろん、それぞれの子どもの特性によるので、子ども達の様子を観察しながら、柔軟に対応することが重要です。指導案はあくまで指導案であり、その通りにレッスンをやることが正解ではないということを痛感しました。



さて、休憩が終わり、歌のレッスンに入りました。


もともとは「ひとりぼっちの晩餐会」をやる予定でしたが、ここでE-Girls の「Follow Me」の動画を見せて、みんなで歌うことにしました。アップテンポな曲で、みんな大好きなE-Girls。元気が出ないはずがありません。さっきまで泣いてた子も、元気に参加しています。



子ども達の様子を観察しながら、本来の目標である、「『学び合い』※で「ひとりぼっちの晩餐会」を全員が歌えるようになる」と「『学び合い』でボックスステップを全員が出来るようになる」いう課題に入れるかを検討します。


子ども達は、楽譜の読み方をお互いに聞いたりして、少しずつコミュニケーションが取れ始めているようでした。


「ここで『学び合い』に入るのは賭けだなぁ。あと何回かレッスンして、関係性が出来てからのほうがいい気がするなぁ。」と思っていると、みゆ先生から「いけるんじゃない?」と一言。2人で相談し、「体を動かしながらだったらできるかもしれない」ということになり、今回は『学び合い』でボックスステップをやってみることにしました。






「でもこれは、最初の語りがめっちゃ大事だぞ」と気を引き締め、『学び合い』に関しては私が語ることにしました。






「みんな、特に小学生の人、学校の勉強にはついていけてますか?もしくは、君たちがついていけても、クラスの中にはついていけてない子はいませんか? Elephant Eggs では、そういったレッスンはしたくないと思っています。じゃあ、みゆ先生が、誰かに、つきっきりでレッスンしちゃうと、今度は出来る子がほったらかしになっちゃうよね。ついていけない子が孤立したり、出来る子が退屈するようなレッスンにはしたくありません。『1人も見捨てない』『全員が達成する』ということを大事にしたいと思っています。


じゃあ、どうするかって言うと、出来る子が出来ない子に教えてあげてほしいんだよね。もっと言うと、出来ない子は、どんどん出来る子に質問して、教えてもらってください。で、もちろんみんなも人間だから、相性があると思います。質問しやすい人もいれば、質問しにくい人もいます。上手な人に教えてもらいたい人もいれば、歳が近い人に教えてもらいたい人もいるでしょう。誰に質問するかは、自分で決めてくれて構いません。先生に聞きたいなら、それでも構いません。もっと言うと、誰にも質問せずに、1人でやりたいなら、それでもいいです。その場合は、教えてあげる側の人も、その気持ちを尊重してあげてください。


ただ、将来のことを考えると、「人に助けてもらう能力」というのは非常重要になってきます。1人では出来ないことが、みんなでやれば出来る、なんてことが、世の中にはざらにあるからです。


レッスンの度に、これから毎回、そのレッスンの最終目標を提示します。今回の目標は『全員がボックスステップをできるようになること』。いいですか?大事なことだから、もう一度いいます。『全員が達成すること』です。自分だけが出来たら、それでお終いではありません。逆に言えば、全員で達成できるなら、何をやっても構いません。もちろん、前回も言ったように『人を傷つけることと、自分を傷つけること以外なら』という条件付きですが。


ちなみに、幼稚園の子は、まだ『右』『左』がよくわかってません。わかってるかもしれないけど、すぐにはどっちかわかりません。そう言う子達にも、ちゃんと配慮した教え方を考えてください。いきなり『右足出すんだよ』って言われてもわかんないからね。」





この右左問題は、私も事前に考えてたので、地面にテープを貼り、両足にカラーシールを貼ることで対応しました(写真参照)。四角が歪んでいるのは、実際ボックスステップをやってみると、こういう軌道になるからです。こだわりの強い生徒が、「絶対にこの四角に合わせないと気が済まない!」となったとしても、不自然な動きにならないように配慮しています。


これで、赤の足を、赤の角に合わせ、青の足を、青の角に合わせると、自然とボックスステップができるようになります。


さて、制限時間は10分間です。全員できるようになるでしょうか?









結果は、ほぼ全員達成しました。


「ほぼ」と言ったのは、体験レッスンの1人が、人見知りしてしまって、輪に入れなかったからです。その子には「無理しなくていいよ。」と伝え、教えようとしてくれてる子には「断られたなら、無理に誘わなくていいよ。」と声かけしました。


今振り返ると、この声かけはベストではありませんでした。断られた→「じゃあ、そのままでいいよ」で、思考が停止してしまったからです。


きっと正解は、「どうしたら、あの子が入ってこれるか、みんなで考えてみたら?他の子が声をかけたら、入ってくるかもしれないし、そうじゃなくても、みんなで楽しそうにやってたら入ってくるかもしれない。大事なのは『うまくいかなかったらやめる』じゃなくて、『どうやったらうまくいくかな』と考えること。もちろん人間だから、相手の感情に寄り添った上でね。」みたいな感じでしょうか。


人は教えることで、自分自身もその分野への理解が深まり、より高いところまで成長できます。当然、そのためには教える技術が必要であり、更にそのためにはコミュニケーションスキルが非常に重要になってきます。


今回の反省点を活かし、次回の声かけも試行錯誤していこうと思います。


さて、今回のレッスンにおける私とみゆ先生の課題は以下の通りです。


・ペアのワーク、グループのワークは、子ども達の関係性が構築出来てから。

・不測の事態が起こった場合は、レッスンを立て直す、切り替えるなどの柔軟性が重要。そのために指導案以外にも対応できる引き出しを充分に用意しておく。

・『学び合い』をどうやって回していくかも、『学び合い』で解決する。

・教えようとしてるのに、うまくいかなかった子へのフォロー。


より良いレッスンにしていくために、今後も精進します。学びの機会をありがとうございました。


※ 「一人も見捨てない」、「全員が課題を達成する」を第一に、子ども同士で教え合い、学び合い、自発的に学習していく授業スタイルです。上越教育大学の西川純教授が提唱し、21世紀型スキルやアクティブラーニングが求められる教育現場で、急速に広まりつつあります。








<著者プロフィール>

眞蔵 修平(まくらしゅうへい)

代表取締役CEO・元数学教師/教育問題漫画家・自己変革支援コーチ

立命館大学理工学部卒業後、公立中学校に赴任。教育現場の劣悪な環境に違和感を感じ、外側から教育現場を変える様々な活動に参画。2017年Lennon’s Loupeを立ちあげる。同時に、様々な教育系企業と関わりながら、自身の創作活動やコーチングスキルを教育現場と結びつける活動を開始。多様性を認め、誰も苦しまなくていい環境、誰もがのびのびと生きていける環境を、教育現場を超えて提案していきたい。詳細はコチラ


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