top of page
  • 執筆者の写真眞蔵修平

平本式コーチング養成講座を修了しました

報告が遅くなりましたが、昨年の8月から12月まで、オリンピックの金メダリストや、メジャーリーガーのコーチをされている平本あきおさんのもとで、コーチングを学ばせていただき、4ヶ月間の講座を修了しました。



もともと、2年前から平本さんとは別の方にパーソナルコーチについていただいていたのですが、ちゃんとしたスクールを卒業したのは今回が初めてです。

この2年間の変化は、それ以前の私を知ってる方からすると明白だと思いますが、今日は自分の中の変化について、言語化してみようと思います。

大抵の悩み事は解決できるようになった

以前の私は、落ち込むことがあると、苦痛で苦痛で仕方ありませんでした。「こんなことあってはならない」「こんな感情あってはならない」という思いが強かったのだと思います。

それが、モノであれ、人間関係であれ、自分の人生であれ、一度壊れたものは、修復できたとしても、新品の状態には戻りません。傷だらけのおもちゃに、愛着をなくしてしまった子どものように、私は自分の人生に対して愛着を失っていました。

しかし、世の中には、ヴィンテージとか、アンティークといった価値観もあり、職人が長年使ってきた道具のように、使い込んでいるからこそ湧き上がってくる愛着もあるのだと思います。

コーチングを学ぶにつれ、次第に私は、丁寧に、丁寧に、時間をかけて傷ついた自分の人生を、ケアするようになりました。プロ野球選手が、毎日グローブを手入れするように、汚れを落とし、ワックスを塗り、磨き上げる作業をただただひたすら、毎日繰り返すようになりました。

汚れを落とす作業とは、すなわち、自分の感情を丁寧に吐き出すことであり、ワックスを塗る作業とは、丁寧にセルフコンパッションするということであり、磨き上げる作業とは、その経験を自分の人生に活かすということなのだと思います。

それらを繰り返しているうちに、私は落ち込むことを恐れなくなっていきました。

今の私は、たとえ落ち込んでも、自分が立ち直れることを知っているし、立ち直る方法に関しても熟知してします。マインドスキルを身に付け、ある程度、落ち込んでは立ち直るを繰り返していくうちに、どんどん立ち直るまでの時間が短くなっていきました。

そしてある時、ふと疑問が湧いてきます。「簡単に立ち上がることが、はたして最善なのだろうか」と。

人間の感情なのだから、脳に備わっている機能なのだから、落ち込むことにも、怒ることにも必ず意味はあるはずです。それらの感情を、短時間で処理してしまうことに、どことなく感情そのものを粗末に扱っているような後ろめたさを感じるようになっていきました。ネガティブな感情であっても、ポジティブな感情と同じように、ちゃんと時間をかけて、丁寧に味わうことが重要なのだと思えてきたのです。

はて?ネガティブな感情に時間をかけるなんて、本末転倒なのではないか?切り替えるマインドスキルとして、コーチングを学んだのに、切り替えないのであれば、結局のところ、つらいままなんじゃないか?と思うかもしれません。しかし、切り替えるスキルを持たないまま、落ち込み続けることと、切り替えるスキルを持った上で、敢えて切り替えないことは、大きく意味が異なります。本当につらくなったら、立ち上がってしまえばいいのです。

傾聴共感をはじめとするコミュニケーションスキルが身についた

今にして思えば、以前の自分は他人の人生に興味がなかったのだなぁと思います。多くのクリエイターがそうであるように、作品ばかりに気を取られ、「自分のアイデンティティとは何か?」「それらをいかに反映させるか」といった、自分の内面にフォーカスする問いかけばかりをしていました。

ところが、前述したように、自分の人生を丁寧に扱ううちに、他者の人生も丁寧に扱おうという気持ちになってきました。敬意を払い、その人の背景を想像しながら、コミュニケーションをとるようになっていきました。

先ほど、他人の人生に興味がなかったと述べましたが、それはすなわち、自分の人生にも興味がなかったということなのだと思います。自分の人生に興味が湧くからこそ、他人の人生にも興味が湧き、他人の人生に興味が湧くからこそ、自分の人生に興味が湧くのだと思います。

コーチングやカウンセリングを通して、クライアントさんの様々な価値観や、歩んできた人生を知り、自分が今まで気づかなかったことや、気づこうとしなかったことに、深く反省しては、人生を振り返る2年間でした。

解決策は与えるのではなく、引き出す

以前の私は、人から相談を持ちかけられると、安易にアドバイスしていました。目の前に悩んでいる人がいて、自分はその解決策を知っている。ならば、その解決策を提示することが、自分に求められていることなのだと思っていました。

しかし、アドバイスを始めとするティーチングには限界があります。歩んできた人生が長くなればなるほど、価値観の違いは明確になっていきます。経験も違えば、そこから学んできたことも違うでしょう。他者の人生に敬意を払えば払うほど、安易なアドバイスをすることに、抵抗を感じるようになってきました。

答えはクライアントさん自身の中にあり、そこから引き出す技術を学習していくうちに、いかに自分が他者の人生に敬意を払えていなかったのかを痛感しました。

コンフォートゾーンを抜けることが怖くなくなった

落ち込んだ状態から、立ち上がるスキルを身に付けるということ